お郷ことば 日本国憲法


出雲弁の巻

提供・島根県出雲市 特別養護老人ホームひまわり園

オラんちの日本国民はの~、理にかなーことを大事にして、安堵して暮らせー世の中を作くーことを、願ちょーわね。だけん、戦争をさんちーことで、めっちの約束をしたがね。


ふとち目はのー、むかーし、世界では相手んがたに「こーから戦争やーじ」えったら、戦争をやっても、エことになっちょっとたども、えまは、そぎゃんことはエけんわね。わいとこの国のいーことを、相手んがたの国がきいてごさっんけんって「爆弾もって、くらわしにいくぞー」って、おそらかしやなことも、しぇんわね。


そーで、国と国どうしが意見があわだったり、ごちゃごちゃもめごとをおこいても、そーお「えーあんばいにしちゃー」って言って、鉄砲やらミサイルやらは使ゃわしません。だけん何だらと、どぎゃんことがあっても、絶対に戦争なんかせん、てて誓っただがね。


今、言ったやな、こげなことをまもーために、軍隊やら武器やなん、なんだり、持たんことにしちょる。陸軍だの海軍だの空軍だことなん、持たんことはあたーまえのこと。ミサイル、軍艦、潜水艦、戦車ちーやなもんも、絶対に持ちゃしません。わーわーの暮らしにゃ、そげのものはいっさいいらんだけんね。


そーに、こーから先があー若けもんを、赤紙1枚でちぇて行くやな徴兵制度なんてて、やくてもね話だわ。軍隊をもっちょらな戦争やなんできんだけん、そげんなら兵隊もえらせんですわね。


おわーに、もうふとつ、わしらの政府が戦争をたーという権利も、絶対に認めたててエけんだけんね。

皆さん、こーが第九条の戦争の放棄ちーことですわね。

翻訳


私たち日本国民は、正義を大事にして安全に暮らせる世の中をつくることを、心から願っています。


そのために戦争しない三つの約束。ひとつ目は、昔世界では、相手に「これから戦争はじめるぞ」ってを決めたのです。言ってからなら戦争してもいいことになっていましたが、今はそういうことは認められません。


自分の国のいうことを、相手の国が聞かないと言って、「攻めに行くぞー」って脅かすこともしません。そして、国と国どうしが意見が合わなかったり、もめごとをおこしても、それをうまくまとめると言って、鉄砲やらミサイルやらは使いません。したがって、どんな理由があっても、絶対に戦争をしないことを誓ったのです。


このようなことを守るために、軍隊や武器はいっさい持ちません。陸軍だの海軍だの空軍は勿論のこと、ミサイル、軍艦、潜水艦、戦車なんか絶対に持ちません。私たちの暮らしにはそのような者は必要ありません。


それから前途ある若者を赤紙で引っ張っていく徴兵制度なんかも、とんでもないことです。軍備を持たなければ戦争はできませんし、兵隊も必要ありません。


おしまいにもう一つ、わたしらの政府が戦争をやるいう権利も絶対に認めません。皆さんこれが第九条の戦争の放棄いうことなんです。